世の中いろんな考え方や価値観を持った人がいるなぁ。としみじみ感じる今日この頃。chatapapa(@chatapapa1)です。
長いこと会社勤めしてるといろんな人と関わっていきますよね。その中ですぐに本気でキレ出す人って出くわしたことないですか?
まさに瞬間湯沸かし器の如く、スイッチが入り一瞬で表情が変わる。怖いですよね。
「なんで、そんなすぐキレるの? 感情剥き出しにして、いい大人がみっともない・・・。意味がわからんわ。」
と突然キレ出す人のことを全く理解できないとお悩みの方へお届けする今回のテーマ。
アドラー心理学の ”全体論” をご紹介します。
職場に必ずいる困ったちゃん達の思考回路を心得ておくことで、気持ちの余裕が出来て人間関係悪化の防止するお役に立てる考え方です。
目次
全体論とは?
さて、全体論ってどういう理論なのかというと、
「最近、ピザにハマっててこんなにしょっちゅう食べてたら、ブクブク太っちゃうから控えなきゃなぁと思ってるんだけど、ついつい食べちゃうんだよね・・・。」
とぼやいているとしましょう。
意識と無意識について研究していたフロイトさんとユングさんはこう考えました。
まぁ、ピザってうまいよね・・・。誘惑に負けちゃうことってあるよ。しょうがないよね〜。w
フロイトさんとユングさんの考え
人間は、良心と欲求との葛藤に苦しんでいる。
良心ではやってはいけないと分かっているが、時として感情が暴走してやってしまうものだ。
(意識 = 理性) < (無意識 = 欲求)
これはそれぞれ別々のものだから、どっちかが強くて、どっちかが弱い時がある。
つまり、欲求が理性に勝ってしまう時もあるよね。 ”つい、魔が差して・・・” ”つい、うっかりと” 時に人は矛盾を生じる行動をするんだ。
と言っています。
しかし、アドラーさんは いやいや・・・それはないよ。理性も欲求も分けられないよ。
だって、ピザが食べたいんだっていう目的のために、ダメだと分かってても結局、自分で食べるっていう決定をしてるじゃん。自己責任w と言っています。
(意識 = 理性) = (無意識 = 欲求) = ”自分自身”
全部ひっくるめて自分自身ですよ。これが ”全体論”です。
ついピザを食べちゃうのも本当は食べたいからという欲求があって自分で食べるって理性で選択しているという事。
おや? 目的論と自己決定性が出てきてますね?
私的解釈ではあるのですが、具体的にいうと ”隠れた”目的 があるんですよね。
例えば・・・
太るのは分かってるんだけど、”毎日仕事でイヤなことがあってムシャクシャしてそのままだと精神衛生上良くないから” 自分の好物を食べてストレス発散してるんだ。
言い換えると、
ピザを食べたいという目的を達成したいから ”仕事でムシャクシャしているという理由” をつけて、仕方なくストレス発散のために行動している。
とも言えます。
どうしても達成したい目的があるから、行動するという決定をしてる。人は矛盾した行動はしない。
それが、アドラーさんの主張です。
怒りの目的 何故キレる?
怒りは人間関係が悪化する最たるものです。 何故なら ”怒り” は相手の勇気を一発でくじきます。
人間、生活していればそりゃ頭に来ることもありますし、機嫌が悪い日だってあります。 私だって、そういう時もあります。
とは言え、マイナスな感情をそのまま露骨に表に出す事は、人間関係や環境を良くする事は絶対にないと言えるでしょう。
それでも子供ならいざ知らず、いい大人なのに子供の癇癪の様な怒り方をする人がいますよね。
そもそも何故そんなすぐに ”怒る” んでしょう? すぐに ”怒る” 人とそうでない人の違いってなんでしょう?
例えば、こんなシチュエーション。
繁忙の最中、新しい仕事の作業手順書を作る様に上司から指示されましたが、どうしても指定された期限までに作成できそうもありません・・・。
後日作成を始めてはいますが、やはり上司に無理そうであることを報告します。
(早めの報・連・相は大事!!)w
さぁ、ここで上司の器量が試されます。
期日までに間に合いそうにない作業手順書作成と言う問題に対して・・・
デキる上司の場合
「連絡ありがとう。やっぱり、期日までにまとめるのはキビしいかな? やっぱり通常業務もあるし、思ってた以上に負荷が大きいかな?
もし他にも抱えている案件があったら、出来る要員に割り振るから教えてくれる? わからないことあったらメールでもいいから言ってね。w」
惚れる・・・。
怒り出す上司の場合
「はぁ?終わらないだぁ!? なんで出来ないんだ!? 他にそんなにやることがあるのか!?
オレならデキるけどな! もうお前はいいや、他のやつに頼むから! 」
最悪です。0点です。私、実際に言われたことあります。w
期日までに間に合わせなきゃいけないのにキレたって解決しない・・・。
当然、デキる上司の対応が正しいのですが、怒り出す上司は何で見放す様な言い方をするんでしょう?
それは怒る目的があるからです。その目的とは主に ”保身”・”主張”・”支配” です。
怒りの目的
- 部下の進捗の管理ができてなかったこと (保身)
- 自分の思い通りにできていないのは自分のせいではない (主張)
- 期日までに完成させる様に部下を動かしたい (支配)
などなどです。上司にはこの様な目的があり、
”怒る” という手段を使って相手を自分の希望通りにさせようとしているのです。
私たちが心得ておく事は、この様に怒り出す前に ”怒りの目的” に気づくことが重要です。
少なくとも自分が作ってしまいそうになっている ”怒り ”の感情はコントロールすることができる様になります。
そう、デキる上司の場合の様に、親身になって冷静に自分の提案や感情を相手に伝えることで、共通の目的となって相手に ”勇気づけ” できます。
怒る前にやれることがあるということを認識すると、じゃあ、今から何ができるだろう?という思考に入って、相手と共通の目的に向かって建設的になれるんですよね。
ちなみに怒り出す上司の様に ”勇気くじき” をする人は ”勇気のない弱い人間” ですので、他の信頼できる人に相談したり協力してもらいましょう。
心と体 実感した私の経験 (落ち込み・体調不良・そしてうつ病へ)
全体論で考えると、心と体も分離できない自分自身と言えるのではいかと思います。
ここで私の経験からこれも全体論だなと感じたことがありましたので、体験例をご紹介したいと思います。
私の場合、怒りとは別の感情でした。
私がうつ病真っ只中の頃の話です。
私は、ブラックな職場で劣悪な職場環境からうつ病を発症してしまいました。
体も精神も疲弊し切った状態でも、働き続け、長時間残業・破綻してる人間関係・ノイローゼ状態。
朝眠れないまま、会社へ向かわなければならない時間になると、絶望感でいっぱいに。胃腸の具合が悪くなり激しい腹痛・それでもバス・電車で通勤していました。
会社のある駅まで近づくたびに途中下車して駅のトイレに駆け込み、トイレに篭る。時には血便を出してもいました。
その状態が長く続き、遅刻が増え・ついには欠勤を繰り返す様になりました。そんな勤務状況に上司や同僚から火に油を注ぐが如くさらに追い討ちを掛けられ、ついに心身ともに強制シャットダウンしてしまったわけです。
これも全体論で解釈すると・・・
意識・理性 = (働くとは辛いものだ、我慢して働かなきゃいけないんだ)
無意識・欲求 = (会社に認められたい。出世していきたい。)
だから頑張って仕事を続ける。だけど、だんだん・・・
意識・理性 = (働くとは辛いものだ、我慢して働かなきゃいけないんだ)
無意識・欲求 = (こんな辛い思いを続けるのは嫌だ。もう我慢して働くのは無理だ。)
となってしまい、会社に行けない状態になったんだとアドラー心理学の本を読んで自覚しました。
これも心と体が相互に補完し合っていて一つだからでしょうか? もう強制的にそう自分(生存本能)で決定していたんでしょうね。
こうなる前にうつになってしまいそうな理由をはっきりと明確にすれば、身を滅ぼす前に・うつにならない様にするための目的を考え、行動できたかもしれません。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回のまとめです。
意識と無意識 心と体 全ては繋がっている。
怒りにせよ、悲観にせよ、その感情には目的があり、その目的に向かって行動している。
怒りそうになる目的・悲観してしまう理由を考えてみましょう。
感情の赴くままに行動してしまうと、周りの人間関係も自分自身も状況が悪化していきます。
そうなる前に、爆発しそうになる感情の内にある目的を自覚して、自分の気持ち・感情を穏やかに伝えてみましょう。
結構、相手は真摯に聞き入れてくれるものですよ。
ここまで、読んでくださりありがとうございました。イケてる上司になりたいchatapapa(@chatapapa1)でした。